真夏の強い日差しや高温は、野菜の葉焼けや実の日焼け、生育不良の原因になります。そんな暑さ対策として役立つのが遮光ネットです。
この記事では、家庭菜園に適した遮光率の選び方や貼り方、設置するタイミングをわかりやすく解説します。
光ネットが必要になる症状
真夏は強い日差しと高温の影響で、野菜にさまざまなトラブルが起こりやすくなります。次のような症状が見られたら、遮光ネットの設置を検討しましょう。
葉焼け
強い直射日光を浴び続けると、葉の一部が白くなったり茶色く枯れたりすることがあります。葉焼けが進むと光合成が十分にできず、生育が悪くなる原因になります。
実の日焼け
トマトやピーマンなどは、強い日差しで果実の表面が白っぽく変色したり傷んだりすることがあります。品質の低下につながるため、早めの対策が大切です。
花落ち

気温が高すぎると受粉しにくくなり、花が落ちて実が付きにくくなることがあります。特に真夏は着果率が下がりやすいため注意が必要です。
高温障害
高温が続くと生育が鈍くなったり、葉がしおれたりすることがあります。野菜によっては実の肥大が悪くなるなど、生育全体に影響が出ます。
水切れしやすい

真夏は土の乾燥が早く、水不足になりやすい時期です。水切れが続くと株に大きな負担がかかるため、遮光ネットで日差しを和らげることで乾燥を抑えやすくなります。
家庭菜園におすすめの遮光率
遮光ネットは、遮光率が高ければ良いというわけではありません。家庭菜園では光を適度に取り入れながら暑さを和らげることが大切です。
| 野菜 | おすすめ遮光率 |
| トマト | 20~30% |
| ナス | 20~30% |
| ピーマン | 20~30% |
| キュウリ | 30~40% |
| 葉物野菜 | 30~50% |
家庭菜園では20〜40%程度の遮光率が使いやすく、多くの野菜に対応できます。
ベランダや軒・カーポートなど、高い位置に設置する場合は、50〜70%程度の遮光ネットを真夏や西日対策として活用する方法もあります。
| 使用場所 | おすすめ遮光率 | ポイント |
|---|---|---|
| 畑・庭 | 20〜40% | 日差しを和らげながら光を確保 |
| ベランダ | 35〜70% | 西日・照り返しが強い場合は高めも可 |
| 軒・カーポート | 35〜70% | 高い位置なら高遮光率も使いやすい |
遮光しすぎるデメリット
遮光率が高すぎると日光不足になり、茎が細く伸びたり、生育が悪くなったりすることがあります。また、実付きや収穫量が減る原因にもなるため、必要以上に遮光しないことが大切です。
遮光ネットの貼り方
遮光ネットは、野菜全体を覆うのではなく、上から屋根のように張る方法がおすすめです。直射日光を和らげながら風通しを確保できるため、高温対策と病気予防の両方に役立ちます。
上から屋根のように張る
家庭菜園では、支柱を立てて遮光ネットを屋根状に張る方法が最も簡単で効果的です。
設置方法は次のとおりです。
- 野菜の両側に支柱を立てる。
- 支柱の上部に横棒を取り付けて屋根の骨組みを作る。
- 遮光ネットを上からかぶせ、クリップや結束バンドで固定する。
- 側面はできるだけ開けて風通しを確保する。

野菜との間に20~30cmほど空間を確保すると、熱がこもりにくくなり、葉焼けや高温障害の予防につながります。
強風で飛ばされないよう、ネットはしっかり固定し、たるみが出ないように張ることも大切です。

支柱の近くに杭をハンマーで打ち込み、針金やロープで固定すると、強風による倒れやぐらつきを防げます。
軒やカーポートを利用して遮光ネットを張る
庭や駐車場に面した家庭菜園では、家の軒やカーポートを支柱代わりに利用する方法がおすすめです。広い範囲を一度に覆えるため、複数のプランターや畑をまとめて暑さ対策できます。
設置方法は次のとおりです。
- 軒やカーポートのフレームに遮光ネットを固定する。
- 反対側を支柱や杭へ固定し、ネットがたるまないように張る。
- 強風で外れないよう、ロープや針金でしっかり固定する。

軒やカーポートを利用すると、高い位置に広く日陰を作れるため、野菜全体の温度上昇を抑えやすくなります。また、支柱を何本も立てる必要がなく、見た目もすっきりします。
一般的には20〜40%程度の遮光率が使いやすいですが、軒やカーポートのように野菜から十分な距離を確保できる場合は、50〜70%程度の遮光ネットを真夏の強い日差し対策として使用する方法もあります。 野菜の生育を確認しながら、必要に応じてネットの開閉や設置期間を調整すると安心です。
ベランダで遮光ネットを張る方法
ベランダ菜園では、物干し竿や物干し金具を利用して遮光ネットを設置する方法が手軽でおすすめです。支柱を立てるスペースがないため、既存の設備を活用すると簡単に取り付けられます。
設置方法は次のとおりです。
- 物干し竿や物干し金具に遮光ネットを固定する。
- 手すり側をロープや結束バンドで固定し、屋根状または西日を遮るように斜めに張る。
- 野菜との間に十分な空間を確保し、風通しを妨げないようにする。

ベランダはコンクリートの照り返しや西日の影響を受けやすいため、午後の日差しを遮るように設置すると効果的です。真上だけでは西日を防ぎにくいため、西側へ少し傾けて張ると暑さ対策になります。
また、ベランダでは物干し竿など高い位置に設置できるため、環境によっては50〜70%程度の遮光ネットを利用する方法もあります。
遮光ネットのサイズや傾きを調整して午前中は日が当たる場所で西日を避けるようにすると光合成を促しながら一番暑い時間帯を日差しから守れます。
※注意 賃貸住宅では管理規約を確認し、避難経路を塞がないように設置しましょう
遮光ネットを張るタイミング
遮光ネットは、猛暑が始まる前に設置すると、高温によるダメージを防ぎやすくなります。地域によって異なりますが、梅雨明けから真夏にかけて設置するのが目安です。
次のような状況になったら、遮光ネットの使用を検討しましょう。
- 梅雨明け頃
- 強い日差しが続き始める時期は、葉焼けや高温障害が起こりやすくなります。
- 最高気温が35℃前後の日が続くとき
- 猛暑日が続くと、野菜への負担が大きくなります。特にプランター栽培は土の温度が上がりやすいため、早めの対策がおすすめです。
- 葉焼けや実の日焼けが見られたとき
- 葉が白く変色したり、果実が日焼けしたりしたら、高温ストレスを受けているサインです。症状が広がる前に遮光ネットを設置しましょう。
遮光ネットは、真夏の強い日差しが落ち着く9月頃までを目安に使用し、気温が下がってきたら取り外すと野菜が十分に日光を受けられます。
まとめ
遮光ネットは、真夏の強い日差しや高温から野菜を守るための効果的な暑さ対策です。葉焼けや実の日焼け、高温障害の予防に役立ち、猛暑でも野菜を育てやすくなります。
記事のポイントをまとめると、次のとおりです。
- 葉焼けや高温障害が起こる前に設置する
- 家庭菜園では『遮光率20~30%』が使いやすい
- 支柱や家の軒を利用して屋根状に張るのがおすすめ
- 側面は開けて風通しを確保する
- 強風時は飛ばされないようしっかり固定する
遮光ネットは「遮光率」だけでなく、設置する高さや時間帯によって野菜に当たる日差しが変わります。設置場所に合わせて選ぶことが、暑さ対策を成功させるポイントです。

